竹鶴便り〜❤️
9月の連休に竹鶴呑み切りに初参加。
(新幹線のドアが開くと、秋風にのせて稲のいい香りが鼻をくすぐった。)
現社長の敏夫さん、社長取締役の陽子さんとは、マレーシアでの酒の会で、私がボランティアとして同行させて頂いた時や、酒の勉強を始めた数年前からちょくちょくお目にかかっていた。
しばらくすると、まっさんでお馴染みの朝の連ドラが始まり、世の中から竹鶴が品薄になった。
元々の竹鶴ファンは、竹鶴だったら何でもいいという人達から感動の一口を奪われた。
私にとっての竹鶴は、酒の事をもっと勉強してから踏み入りたい聖域だったので、呑み切りという場が巡ってくるのをじっと待っていた。
いつもの様に習志野の酒屋さんから、
『おう❗️あさり、竹鶴いくだろう?
行く行く!!!!!!!!』
そんな感じで、もーいーくつ、寝〜る〜と、お正月感覚で、竹鶴呑み切りへのワクワクカウントダウンが始まった。
竹鶴呑み切りへは、広島から東広島まで新幹線で10分。これが通い慣れた人の最短ルートらしい。
こんなに笑ったのは中学時代ぐらいに遡るだろう。
飲食店オーナーの皆さんは、常に先の事を考え、夢や目標に意気揚々としていた。
これも私にとっては良い刺激になりました❤️
さて、東広島の駅に竹鶴呑み切り会場の旅館の車がお迎えに来てくれてたので、私達はそれに乗り込んだ。
数十分で宿に到着。
荷物を降ろし、旅館の中を見渡していたら、会長、敏夫さん、身重の陽子さんがお出迎え下さった。
そして、ここから合流の飲食店オーナー数人にも挨拶をし、受付へ。
受付にはあの方、石川杜氏が鎮座していた。
『いやぁ、どうも。
こんにちは、お久しぶりです。
改めましてという事で、宜しくお願いします。
こちらこそ、宜しくお願い致します。』
その時私はただの一般人。
名刺交換した瞬間、ようやくこの舞台に立てた喜びで一杯でした。
それから事前に予約していたランチを皆んなで急いで済ませ、呑み切り会場へ。
竹鶴呑み切り会、始まりました。
引き締まった空気の中、会長、敏夫社長、石川杜氏のご挨拶。
まっさん効果で酒が行き届かなかった事、それでも大量生産をしなかった事、そして酒造りのテーマや去年の米の出来、仕込みの状況説明に移り、
利き酒開始。
いつもは60種類はあるらしいが、今回は40種類程を利いた。
今迄何度も酒を利いたけど、今回はどれも眼が覚める様な感覚を覚えた。
うむむむ…
脳みそが、まだ答えが出せないと言っている(笑)
さて、それから懇親会が17時から始まった。
敏夫社長のご挨拶、乾杯の発声、アウェイな場所での名刺交換、石川杜氏の酉胎すり唄、乾杯から全て竹鶴の酒を味わう。
ここは現か幻か…笑
21時で会場を後にし、ひとっ風呂浴びに。
露天も合わせると5ヶ所ぐらい湯ぶねがある大浴場。
広々とした大浴場なのに、誰にも会わない様に…烏の行水で終わらせ部屋に戻る。
さ〜〜て、別会場の第二ラウンド、朝まで一本勝負、試合の始まり始まり〜〜❗️
気合を入れて挑む私(笑)
大阪からの4日目、きっと肝臓はアップアップ。
本館から、手入れの行き届き、ライトアップされた庭を通り、別棟の古民家へ。
囲炉裏を囲み、石川杜氏を囲み、会長を囲み、久々会った人を囲み、初めましてを囲み…
私は石川杜氏に日頃の疑問などをぶつけてみたりしながら、、、、、
夜は更ける。
夜は更ける。
部屋に戻ったのは4時半。
朝、8時には出発予定。
朝食もあるので、7時には起きないと…
いくら純米燗酒でも大量の酒を呑んでいる。
体がムリっす❗️
意識が頑張らんかい‼️
(葛藤していた。)
7時。
やはり起きれない…が起きなきゃ。
とりあえず朝食。
とりあえず支度。
とりあえず宿精算。
(とりあえずと言いながら、しっかり食べちゃうよね〜〜笑)
ほぼ遅れる事も無く、脱落者も無く、竹鶴に到着‼️
笑顔で、会長、奥様、敏夫さん、陽子さんがお出迎え下さいました。
観光客がしきりに家の中を覗いたり写真撮ったり。テレビ効果は凄いですね。
酒は抜けてなく、睡眠もほぼ無いままの蔵見学。
正直キツかった。
でも杜氏の石川さんは私達と同じく朝4時半まで。朝食も一緒に取り、朝一で帰った人を空港まで送りに行ったと言う。しかも2日間ある。前日は3時頃までで、ほとんど寝てないし気も遣い辛いはず。
なのに一生懸命説明して下さる。
蔵見学が終わると、今度は宿根雄町の生産地を訪ねた。
離合できない様な山道を、何の躊躇もなく運転する石川杜氏の助手席に乗せてもらい、山間の集落へ。
(これが宿根雄町です)
(あと数日もすると稲刈という時期だった。)
こちらの生産者のおじちゃまのご厚意で、しっかり熟したイチヂクを頂いた。パックリ割れると売り物にならないらしいが、これが甘くてジューシーで、酔っ払ってる最中のビタミン補給には最高でした(笑)
こちらの生産者のおじいちゃま、もう歳だから歩くのもしんどいと。手塩にかけて作る宿根雄町、息子さんは農家を継がないという事で、おじちゃまが辞めちゃったら、小笹屋竹鶴宿根雄町は、もうこの世に存在しなくなるんですって。
そうお聞きしたら、今頂ける事に感謝して、宿根雄町を大事に頂かなきゃって。
おじちゃまが頑張って作って下さる米を、存分に発揮した竹鶴宿根雄町、五感で感じて大事に頂きますからね。
後ろ髪引かれながら、おじちゃまに(また来ますね)って心の中でバイバイしながら宿根を後にした。
今回の竹鶴訪問は、私が注ぐ一滴の酒を、どの様な方がどんな原料を使い、どう醸すか、そしてどんなルートで福33にやってくるかを全てこの目で見る事が出来ました。
そして、どうして燗酒が好きだと思います?
お猪口で注ぎ合ううちに、人と人の距離が近くなるからです。
好きな物を好きな人と共有出来るなんて幸せですね。
週明け届いた1本の酒。
好きな人達と大事に大事に頂きます。